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不定期宇宙船 No.21

片桐 哲



 なにやら世界経済が大混乱して、タイガースファンのように青ざめてる人がおおぜいいるみたいだが、庶民が困るのは日用品の値上がりくらいのものだろう。
 そもそも、金だけ動かして儲けようという考え方が根本的におかしい。それは経済が永遠に成長を続けるという幻想の上に成り立っているもので、原理はねずみ講といっしょではないか。
 自由主義経済だって、それに参加し、ものを消費する人間が増えなければ成長しない。経済のグローバル化などと言えば聞こえはいいが、ようするにねずみ講に参加する人間を増やすための方便だろう。
 ソ連が崩壊したのも、中国が改革開放したのも、アメリカがイラクを民主化しようとしたり、リビアと和解したりしたのも、そこに住んでいる人間をねずみ講経済に参加させる陰謀だよ。
 しかし、開発途上国が次々と参入し、最貧国やアマゾンのインディオまでが参加してしまえば、その後はどうするのか。参加する人間が尽きたときに、ねずみ講は破綻するのだ。
 今回の混乱は局所的なパブルの崩壊にすぎないが、ねずみ講経済が破綻し、資源の枯渇と経済成長のストップが同時に来れば、世界恐慌どころの騒ぎでは収まらないだろう。
 ホラーSFみたいな世界がくるかもねwww。


(2008.10.1)

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