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不定期宇宙船 No.27

片桐 哲



 3年ほど前にデュアルコアのCPUを積んだパソコンを組み立ててから、パソコンの自作からは遠ざかっていたのだけれど、先週末に甥っ子がやってきて、5年前に組み立ててやったパソコンが起動しないという。見に行ったらBIOS画面すらでない状況だった。
「5年も使えば、パソコンとしてはもう寿命だよ」といって、主要部品を新しくすることを勧める。甥っ子が、「すぐにまた使えるようにしたい」といったので、事前の計画なしに店頭在庫のある部品で組み立てることにして、すぐ買いにでかけた。市内にもソフマップの支店ができて、昔のようにわざわざ秋葉原まで行かなくても、同じ値段で部品を調達できるようになっている。
 壊れたパソコンはその当時の最速の性能を目指して作ったものだ。今回はそれほどの性能は必要ないということなので、程々の部品で組むことにし、マザーボードはオンボードグラフィックのマイクロATXを使うことにする。それでも、組み上げれば、旧パソコンよりはるかに高い性能のパソコンができあがる。5年の間の技術革新はすさまじい。
 さらに、5年の間にパソコンの部品は激しく値下がりしている。
 前回のCPU(シングルコア、3ギガヘルツ)は3万5千円、今回のCPU(デュアルコア、2.8ギガヘルツ)は1万3千円。マザーボードはATX規格品からマイクロATXに変えたので、前回は1万4千円、今回は5千円。メモリーは、前回は512メガバイトで1万円、今回は2ギガバイトで2千5百円。ハードディスクは、前回は20ギガバイトで値段は忘れた(たぶん1万円くらい)、今回は640ギガバイトで6千円。つごう2万6千円ほどで、いま売られているメーカー品と同等の性能のパソコンに生まれ変わる。
 部品を買い込んで帰宅し、午後4時ごろから作業を始める。まずケース外で仮組みして、BIOS画面を映し出し、初期不良部品がないことを確認する。
 夕飯を食ったあと、本格的にケースへの組み込みを開始し、XPをインストールしてネットに接続できるようになったときには、零時近くなっていた
 事前の下調べができなかったので、想定外のできごとがふたつあった。ひとつは、買ったCPUがマザーボードのマニュアルのCPU対応表の中になかったこと(爆)。しかし仮組みで動いたので、まあ結果オーライというところだ。
 ふたつ目はマザーの電源コネクターが24ピンなのに、流用した古電源の規格が古くてコネクターが20ピンだったこと。本来は20ピンを24ピンに変換するアダプターをかますのだが、そのまま差しても動く場合があるということは知っていたので、やってみたら問題なく動いた。これも結果オーライ(めでたしめでたし)。
 新旧のパソコンの性能は、スーパーπのベンチマークソフトでCPUの計算速度を計ると、2.5倍になっている。あとで高性能のグラフィックカードを追加すれば、市販品を上回るパソコンになるね。
 久しぶりに最新の部品を使ってパソコンを組んだので、他人のパソコンとはいえ、結構なストレス解消になった(笑)。


(2009.5.15)

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