この号は「超能力SF特集」ということで、海外作家5編は「超能力SF」である。小生などから見ると、こげなSFを書くのも、それを日本語に翻訳するのも「超能力」としか思えないのだが。だから、ことさら「超能力特集」とうたわなくとも、通常の号でも充分に「超能力」を見せてもらっているわけ。
「チックタックとわたし」惑星ジョンタロウ。天才少女テルジーのペットはでっかい猫。猫といってもただの猫ではない。
「超能力者」核戦争終了後、地下都市で生きる人々。救いを与える人がいた。彼は超能力者であった。
「恋愛超心理学」超能力なんかない。そう頑固にいいきる博士の娘。その娘が結婚しよかといってる男は超能力者だった。困った。そして一計を案じる。
「思考の檻」テレパスの内面描写である。
「めぐりあい・・・・・・」ある種の「能力」を持った女。その女に真実の愛を与えることのできるただ一人の男。彼女はその男とめぐりあった。
以上が「超能力」特集である。いずれも素直な「超能力」ではなさそう。
「用語コンサルタント」この号の巻頭小説。何をいっても差別だと叱られる。で、叱られないように「言い換え」のプロが商売繁盛。
「征東都督府」連載2回目。この物語のヒロインかもめが官憲に囚われる。
「流氷民族」自衛隊電子実験場の奥深くでなされている訓練。そして話は人類かいびゃくのころの太古へとおよぶ。
「フォーカス オン」のページで、新作SFアニメの紹介。ガラミスの攻撃で放射能汚染された地球を救うため、はるかイスカンダルめざしてヤマトは旅立つ。「宇宙戦艦ヤマト」である。
(2015.11)