201号記念増大号とあるが、264ページだからべつだん増大とはいえない、 特集は「ソ連作家最新作!」3人の作家4編のソ連製短編が掲載されている。英米SFに偏重しがちな海外SFの紹介。それがこういう非英語圏のSFを紹介するのはたいへんに有意義なことだし、SF専門誌としてはやらねばならぬことだ。
「資源開発局調査員」惑星メジで殺人?自殺か他殺か?犯人は?ちゃんとSFにもミステリーにもなっている。
「部下」合成人間の苦悩。
「万能語」異星人との接触に成功するのに必要なモノとは。
「ペンフィールドへの旅」後悔先に立たず。アレが妻を迎えに来るのは後か先かで大違い。タイムトラベルもの。
以上4作がソ連SF。ソ連SF、英米SFに比べて、ひねくれていないというか、すなおなSFが多いのではないか。
「扉のひらくとき(後篇)」女性立体表現家が司政官シゲイに、惑星ゼクテンの原住民ゼクテアの移動が見たいという。その見学申込みはもう締め切った後だ。
「愛に時間を(後篇)」あの長大な大長編の抄訳。これだけだと少し難解。
「ビート村」宇宙にいる「ビート族」に立ち退き命令が出た。
「虹」虹は天に上がった大蛇か。
「宇宙のランデヴー(第2回)」ついに「ラーマ」の内部へ。
「月の距離」小生だけかも知れないが、このシリーズさっぱりわからん、つまらん。
「観光案内」娘の部屋に幽霊。どうも幽霊にしては様子がへん。本当に幽霊だろうか。
SFフェスティバル75ナゴヤのレポートが載っている。このイベント、小生も参加した。これの合宿で、小松さんや星さんが、「小松左京」「星新一」という名前をだれぞに襲名させようかという話をしてた。
(2016.9)