この号は「クラシックSF特集!」である。古いヤツだとお思いでしょうが、やっぱりクラシックSFはよろしいな。わしゃ、どうも「にゅーうぇーぶ」とやら虫が好かん。バラード、ムアコック嫌い、ハミルトン、ラインスター好き。
「時の脇道」「大氷原突破!」「夢魔の谷」「水棲人の反乱」の4作が特集のクラシックSFである。
「時の脇道」いわゆるパラレルワールドものの最初の作品。発明家ラインスターはパラレルワールドも発明したのだ。古代ローマの兵隊が、とつぜん20世紀のアメリカに現れた。
「大氷原突破!」太陽白色矮星化。地球寒冷化。圧政のドーム都市を抜け出し極寒の氷原を行く。
「夢魔の谷」火星探検は終わった。はたして火星人は地球人より優秀か。
「水棲人の反乱」遠い未来の地球の海底の話か。
「サイコロ特攻隊」日本、アジア諸国から総スカン。戦争だ。戦死者は必ずでる。先に死ぬ人を決めておこう。特攻だ。
「アリゲーター」大人になればワニになる。お父さんも先生も。
「臨海角度」ソ連が月に赤いシミつけた。アメリカ有人で月に行く。脱出できない。
「未踏の時代」福島正実VS荒正人。いま読んでみると、福島、少々いこじなところあり。荒が「お山の大将はつつしめ」と叱ったのもわからんでもない。
「日本SFこてん古典」楽しいアメリカ旅行記。F・J・アッカーマンいい人だな。小生(雫石)、アッカーマンさんとは京都のホテルで会ったことがある。柴野さんが京都まで案内してきた時のこと。
「第14回日本SF大会レポート」1度だけ、わが地元神戸で開催されたSF大会である。初めて1000人を超えた。桂米朝師匠の「地獄八景亡者戯」を初めて生で見たのもこの大会であった。堀さんとかんべさんの対談が楽しい。
(2017.1)