40年前に見たときはなんとも思ってなかったが、いま見ると大きな違和感を感じてしまう。こんな広告ええんかいな。現代なら日本広告審査機構の規制にひっかかるだろう。表2に三和銀行の広告が載っている。
ビジュアルはベビーベッドの生まれたばかりの赤んぼう。それをのぞいてる二人。お兄ちゃんと思える男の子とオヤジ。で、キャッチコピーが「でかした、また男だ」男の子を生んだからほめられる。だったら女の子ではどうなんだ。「なんだ。女だ。がっかり」とでもするのか。たいへんな男女差別である。
ま、それはさておき、この号の特集はスタニスラフ・レム。上記のとおり中篇1篇と短篇2篇が掲載されている。
「審問」250枚の中篇である。宇宙船ゴリアテで事故。だれが悪いのか。何が原因なのか。法廷が開かれる。
「『集団指揮官ルイ十六世』」ナチスのSSの将校が王国を創って国王になったとさ。
「アルデバランからの侵略」異星人がある星へ。その星とは。ご想像の通り「ある星」とは・・・。定番ネタだがレムらしい料理だ。
「派遣軍還る」ずっと以前から巨大隕石は地球にやって来ていたのだ。
「シルヴェスターの復讐」人間、どこまで肥満することができるのか。
「消滅の光輪」ラグザーン開発営社支部が閉鎖。なぜだ。要因はアレしか考えられない。司政官マセは支部閉鎖取りやめを要請する。
「わが谷は緑なりしか」ジョン・エナリー、今回はエスパーと対決。
「宇宙のランデヴー」巨大なカニ、大ヒトデ、クモ、ラーマの生き物?が続々登場。
「無人国道」対向車なし。後ろから来る車なし。店に入るガソリンスタンドに入る。だれもいない。電話かける。だれも出ない。なんなんだ。これは。
伊藤典夫のアメリカ旅行記が始まった。不慣れなアメリカ一人旅のどたばた綱渡り旅行だったらしい。
藤子不二雄の読みきり短篇漫画が始る。藤子不二雄の短篇漫画はSFマインドを非常に感じさせるモノが多い。
(2017.4)