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SFマガジン思い出帳 第130回

雫石 鉄也







1977年3月号 No.220

掲載作

消滅の光輪(第14回)
眉村卓
第二の夜明け 
アーサー・C・クラーク 浅倉久志訳
破砕の限界
アーサー・C・クラーク 小隅黎訳
無慈悲な空
アーサー・C・クラーク 山高昭訳
太陽風交点
堀晃
朝日のようにさわやかに
鈴木いずみ
碧き波の下で
ゴードン・エクランド 安田均訳
特別対談
A・C・クラークVS小松左京
特別寄稿
4Eと442
矢野徹
イラスト・ストーリイ
ローダン新宿に現る 
依光隆
星座の歳時記(第8回)
春の星座と土星環
日下実男
日本SFこてん古典(第42回)
軍事科学作家 平田晋作
横田順彌
グランドマーク(第2話)
可哀相宇宙の創造者(3)
スタジオぬえ
SFスキャナー
過去、未来、そして星ぼし
ジーン・ヴァン・トロイヤー

 特集は「ようこそクラーク」アーサー・C・クラークが電通の招きで来日した。というわけで今号はクラーク特集。短篇3編と対談。対談の相手は小松左京。さすがというか、とうぜんというか、二人とも、SF作家としての誇りと矜持を持っている。そのことを確認しあった対談であった。クラークの来日は1970年の国際SFシンポジウム以来、2度目7年ぶり。
「消滅の光輪」退避先惑星の選択を問う住民投票が始まった。
「第二の夜明け」「複合精神」を持つアセナラス族は次の段階へ。
「破砕の限界」クラークの「方程式」もん。隕石衝突。酸素足らん。どっちかが死ななあかん。
「無慈悲な空」高名な科学者と若い助手がエベレスト頂上をめざす。突風が二人を吹き飛ばす。
「太陽風交点」死んだ恋人に逢いに行く。彼女はヘルクレス星系の観測基地にいる。
「朝日のようにさわやかに」その星にはピンク色の大型ウサギモドキがいた。鈴木いずみにはめずらし本格宇宙SF。
「碧き波の下で」わたしは人魚。人間ではない。魚でもない。彼オースティンは処刑された人。
 特別寄稿の「4Eと442」は矢野徹がF・J・アッカーマンのお誕生祝いに招かれて渡米した時のモノ。日系人部隊442部隊の取材もしている。 

(2018.4)
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