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SFマガジン思い出帳 第131回

雫石 鉄也







1977年4月号 No.221

掲載作

消滅の光輪(第15回)
眉村卓
おれは誰だ!?
スタニスラフ・レム 深見弾訳
百三十七秒
スタニスラフ・レム 深見弾訳
闇と黴 
スタニスラフ・レム 深見弾訳
タランドガ教授の奇妙な客
スタニスラフ・レム 深見弾訳
失われた地球の剣士
ポール・アンダースン 船戸牧子訳
艦長ホネーリオ・ハーププレーヤー
ハリイ・ハリスン 高橋泰邦訳
ジョン・トマスの立方体
ジョン・ライマート 谷口高夫訳
空想科学レポート
巨大な世界
ラリイ・ニーヴン 小隅黎訳
私をSFに狂わせた画描きたち
エド・カーティア(その1)
野田昌宏
星座の歳時記(第9回)
おおくま座と星雲の世界
日下実男
日本SFこてん古典(第43回)
続・明治人の描いた「百年後の日本」
横田順彌
グランドマーク(第2話)
可哀相宇宙の創造者(4)
スタジオぬえ
SFスキャナー
新人をふたり
風見潤

 スタニスラフ・レム特集である。このころは、このスタニスラフ・レムと表記されていた。この表記はロシア語風の読み方である。この当時はレムの作品はロシア語からの重訳で、スタニスラフとなったわけ。だから深見弾の翻訳もポーランド語からロシア語に訳されたものを日本語に訳したもの。今は沼野充義の翻訳でスタニスワフ・レムの作品の多くはポーランド語からの直訳で読める。
「消滅の光輪」住民投票には、今のところ住民はだれも来ていない。司政官マセ、ランとともに先住民に会いに行く。
「おれは誰だ!?」ラジオドラマの脚本。俺はラリードライバー。相棒の兄が事故死。保険金が支払われていない。なぜか?兄は死んでないのか。
「百三十七秒」新聞編集用コンピュータ。なんでもできるぞ。
「闇と黴」黒点を持った球がなんぼでも増える。
「タランドガ教授の奇妙な客」その客は男ではない。女でもない。
「失われた地球の剣士」アンダースンのチャンバラである。剣劇あり恋あり。
「艦長ホネーリオ・ハーププレーヤー」ホーンブロワーのパロディである。艦長ハーププレーヤー「船」で爆破作戦を決行す。
「ジョン・トマスの立方体」8歳のジョン・トマスが不思議な立方体を見つけた。それはジョン・トマスのひと言で消えた。
「巨大な世界」はニーブンのハードSFエッセイ。
 この号から目次が少し変わった。海外作品で、作家名だけではなく訳者名も目次で併記するようになった。この原稿を書くの時、手間が省けて助かる。前号までは目次には作者名しか書いてなかったので、いちいちその作品のページまでぺらぺらめくらないといけなくて手間がかかっていた。大助かりである。

(2018.5)
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