1967年11月号 No.101
この号の掲載作
EXPO’87(第4回) 眉村卓
水星電力センター クリフォード・シマック
地球諜報員 ポール・アンダースン
流星二五〇五年 光瀬龍
シナリオ製造します 豊田有恒
サイボーグお鷹 平井和正
恒星への抜け道 ジェイムス・ブリッシュ
人気カウンターでは、小生は
1位 恒星への抜け道
2位 地球諜報員
3位 水力電力センター
と、している。この、ブリッシュ、アンダースン、シマック、小生の場合、これにヴァン・ヴォクトも入るかな。これらの作家たちは、このころは、よく親しんだ作家たちだった。今では、あまりSF者たちのあいだで、話題になることは少ないが、50年代60年代を代表するアメリカSFの担い手たちといってもいいだろう。
アシモフ、クラーク、ハインラインといった大御所たちは、クリーンナップを打つ強打者。この号の3人、ブリッシュ、アンダースン、シマック、それにヴォクトは、3割から2割7分ぐらいの、1番、2番、6番、7番という感じだ。
1番はヴォクトだな。書けば確実に出塁するし、「宇宙船ビーグル号」「スラン」「イッシャーの武器店」といったホームランも打てる。さしずめ現役時代の真弓監督といったところか。
2番は、これはもうアンダースンだ。「タイムパトロール」シリーズ、「ホーカ」シリーズといった人気のシリーズを持っている。確実にツナギのバッティングが出来る。はずれの少ない上手い作家だからバンドも手堅くこなす。「折れた魔剣」のようなヒロイックファンタジーも書くし、「タウ・ゼロ」のようなハードSFも書く。非常に器用な2番打者。平野プラス関本だな。
6番はブリッシュ。このころのハードSFの代表的な書き手といえばブリッシュ。「スタートレック」シリーズ、「宇宙都市」シリーズといった人気シリーズを抱えているのはアンダースンと同じだが、ブリッシュの「スタートレック」はご存知のようにテレビのノベライゼーション。「宇宙都市」は60年代の代表的なハードSFのシリーズ。5番のアシモフが残したランナーを確実にホームに帰すのが、6番のブリッシュ。今年前半の鳥谷。と、なると、この時代のもう一人のハードSFの書き手ハル・クレメントは他球団のだれかな、中村紀洋かな。「重力の使命」といった「いてまえ打線」もあったが。
7番はシマック。しぶい守備の人といった感じかな。といっても打撃も確実に2割5分以上はキープしている。「都市」といったホームランも打つ。こんどコーチになった久慈さんかな。
で、50年60年代アメリカSFでチームを作ってみた。
オーナー | ヒューゴー・ガーンズバック |
球団社長 | マレイ・ラインスター |
監督 | ジョン・W・キャンベル |
コーチ | エドモンド・ハミルトン |
| E・E・スミス |
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1番 | センター | ヴァン・ヴォクト |
2番 | 2塁 | ポール・アンダースン |
3番 | 1塁 | ロバート・A・ハインライン |
4番 | レフト | アーサー・C・クラーク |
5番 | ライト | アイザック・アシモフ |
6番 | 3塁 | ジェイムス・ブリッシュ |
7番 | ショート | クリフォード・シマック |
8番 | キャッチャー | レイ・ブラッドベリ |
9番 | ピッチャー | ロバート・シェクリイ |
(クラークは英国人だが外人ワク扱いとしない)
どうです。なかなか強そうでしょう。このSFのWBC日本代表チームはまた別の機会に考える。お楽しみに。
(2008.11)
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